99・9%は仮説~思いこみで判断しないための考え方~

『99・9%は仮説~思いこみで判断しないための考え方~』竹内薫(著)

書評
執筆責任者:シト
今回、私が紹介するのは『99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方』だ。現代社会では、情報化が進んでおり、誰でも簡単に情報を入手することができるようになっている。その一方で、その情報の信憑性を判断することが非常に困難になっている。このような時代において、自他の偏見や仮説に基づいた判断について、常に疑問を持ち、情報を収集することが必要だとこの本では言っている。この本は大きく分けて、「99.9%は仮説」と「思い込みで判断しないための考え方」の2つの内容で構成されている。まず、99.9%は仮説に関しては、裸の事実など存在しないということを意味している。世界の見え方自体が、頭の中にある仮説によって決まってしまうからだ。私たちが当然だと思っていることや大々的表示される科学的に証明された〇〇は、常に仮説でしかない。次に、思い込みで判断しないための考え方に関しては、私たちが無意識にもっている先入観や偏見をもとに判断することを避けるための考え方を意味している。私たちは常に自身の仮説をもとに判断している。だからこそ1つの仮説を絶対視せずに、すべては覆る可能性があるという観点から眺めることが重要だ。誰しも一度は、あの人とは話が通じないという状況を経験したことがあるのではないだろうか。その原因は、お互いが当たり前の前提と考えている複数の仮説が食い違っているからかもしれない。自分の仮説が相手に通じていない、または、相手の仮説を自分が理解していないということなのかもしれない。ではどうすればいいか。それがこの本の一番重要な箇所だろう。以上のように、科学的な思考の基本的な考え方から始まり、日常生活、仕事でも活用できる内容となっている。人間関係などで悩んでいる人に特におすすめしたい。
(742文字)

追加記事 -note-

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

ジェイラボ
基礎教養部

コメント

コメントする

目次