GACKTの勝ち方

『GACKTの勝ち方』GACKT(著)

書評
執筆責任者:西住
この本はミュージシャンの自伝、あるいは自己啓発本である。「代表曲あるの?」という問いには「ないかもな」「音楽はコアなマーケットに向けてやっている」と答え、「なんでそんなに金持ってんの?」という問いには「事業やってるから」と答える。「音楽だけやれよ」という問いには「好きな音楽やステージをやるために他で金を稼いでる」と答える。そして、そのマネタイズの方法が様々な視点から語られている。勝ち方、というだけあって、確かに本当に勝てる方法が載っている。真似できれば、大抵のことで成功できるに違いない。ただし、1日23時間勉強すれば東大受かるよ、みたいな成功方法である。常人には真似できない。彼は初めて東京に出てきた時、金がないから支援者を作ろうと考え、音楽活動の傍ら3ヶ月で2000人以上の女性に声をかけ、50人のサポーターを得たらしい。今風に言えば、クラファンみたいなものか。この時点で普通は無理である。本人もgacktをやるのはラクじゃないと言っており、忙しくストイックな生活ぶりが語られている。毎日を究極にストイックに生きていれば、勝ちは自然と転がってくる。この本の本質はそういうことなのだろう。じゃあどうやればストイックになれるのかといえば、最終的には才能なのでは、そんな疑問が湧いてくる。才能ということは、最後は運ということになる。努力して成功することも、努力しなくて成功することも、いずれも運であることには変わりないのではないか。読んでいくうちにそんな思いがより強固になっていた。個人的にはマネタイズも成功の方法も興味はないのだが、相手の期待には必ず全力以上で答えるという姿勢は見習いたい点だった。
(701文字)

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